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暮らしを彩る、インテリアスタイルのはなし ―vol.4 ヴィンテージミックススタイル
ietokiでは、人気のインテリアスタイルを1つずつ深掘りしてお届けしています。
第4回は、素材の経年変化や、異なる時代・国の要素を取り入れた「ヴィンテージミックススタイル」。
新品では表現できない“味わい”や“自分らしい空間”へのこだわりを感じるこのスタイルは、近年、感度の高い大人世代を中心に人気が広がっています。
お気に入りのスタイルとの出会いが、これからの住まいづくりのヒントになれば幸いです。
Ⅰ ヴィンテージミックススタイルとは?
──“経年の味わい”と“自分らしさ”の重なり

ヴィンテージミックススタイルは、長い時を経た素材や家具に、新しいアイテムや異国のエッセンスを掛け合わせてつくる、「奥行きのある暮らし」を叶えるスタイルです。
ポイントは、“完璧に整いすぎていないこと”。
木の節やキズ、レザーの艶や擦れ、古道具の無骨さ──それらすべてが「味わい」として生きる空間には、新品だけでは表現できないリアルな温度感があります。
特に人気が高いのは、
・ウォルナットやチーク材のヴィンテージ家具
・レザーやアイアン、コンクリートの素材感
・モロッカンラグやリネンなど異素材ミックス
・海外の蚤の市で出会ったような、個性的な照明やアート
「好きなものに囲まれて過ごす」を軸に、スタイルや時代を自由に横断できるのが、このスタイルの魅力です。
Ⅱ ヴィンテージミックススタイルをつくる 5つの基本要素
──“素材の濃淡”が空間に奥行きを与える

ヴィンテージミックススタイルでは、時を重ねたような質感や風合いを活かしながら、異なる時代やテイストを心地よく重ねていくことが大切です。
ここでは、空間づくりのベースとなる「5つの要素」をご紹介。
① 色(カラー)
ベースは ウォームグレー・チャコール・アイボリー・アースカラー
アクセントに マスタード・カーキ・ディープブルー・ボルドー などを少し
彩度を落としたシックなトーンを軸に、深みのあるカラーでアクセントを。
全体の色数は抑えつつ、“温かみと渋さ”が共存する空間を目指しましょう。
② 素材(マテリアル)
古材・無垢材・アイアン・レザー・リネン・コンクリート・タイルなどをミックス
「温もりのある素材」×「無骨な素材」の組み合わせで、空間に緩急が生まれます。
使い込むほど味が出る素材を選ぶのが、ヴィンテージミックス成功のカギ。
③ 家具(フォルム)
ヴィンテージやアンティーク家具
チーク材のサイドボードや、60年代風のローバックソファ
アイアン脚や無骨な取っ手付きの家具も◎
“そろえる”より“あえてズラす”ことで、ラフでこなれた雰囲気に。
時代やスタイルをミックスしても、色味と素材感で全体をつなげると◎。
④ 照明(ライティング)
エジソン電球、真鍮やアイアンのペンダントライト
海外アンティーク風のテーブルランプやフロアライト
工業系(インダストリアル)やモロッカンテイストも人気
多灯使い+間接照明で「陰影のある空間」を演出。
明るすぎない、ちょっと落とした照度がヴィンテージには似合います。
⑤ ファブリック(布もの)
ペルシャ柄やトライバルラグ、リネンやコットンの無地クッション
モロッコ風のラグや、海外ホテルのようなベッドリネンも相性◎
トーンは落ち着かせつつ、柄や質感で遊ぶのがポイント。
経年変化が楽しめる素材を選ぶと、より“らしさ”が深まります。
Ⅲ ヴィンテージミックススタイル部屋づくり 実例イメージ
──“ラフで洗練”がちょうどいい

カラースキーム(配色)
ヴィンテージミックスの基本は「3色以内+木や鉄などの素材感」。
空間に深みと落ち着きを与える色選びがポイントです。
・ベースカラー(70%):アイボリー・スモーキーグレー・ウォームホワイト
・アソートカラー(25%):ブラウン系木目・マットブラック(アイアン素材など)
・アクセントカラー(5%):ディープグリーン・ボルドー・マスタード
素材と一緒に“色の経年変化”も楽しむような、奥行きのある構成が理想です。
空間を引き立てるアイテム例
・ファブリック:トライバル柄のヴィンテージラグ、生成りのリネンクッション
・家具:古材を使ったローテーブル、チーク材のTVボード、60年代風チェア
・照明:真鍮や鉄製のペンダントライト、エジソン電球のテーブルランプ
・小物:ティークのガラス瓶、キャンドル、ドライフラワー
・収納:有孔ボード+フック収納、古い木箱を重ねたシェルフなど
テイストは少しずつ違っていても、色調と素材感で統一感を持たせることが大切です。
おすすめブランド、インテリアショップ
・家具:ACME Furniture(西海岸×ヴィンテージ)、journal standard Furniture(ミックススタイルが得意)、TRUCK Furniture(重厚感とラフさの融合)
・ファブリック・雑貨:found MUJI(無印良品のヴィンテージ感ある日用品)、PUEBCO(リユース素材・工業感が魅力)、Knot antiques(新品に見えない、味のある加工)
・照明:ARTWORKSTUDIO(インダストリアル照明が豊富)、INTERFORM(デザイン性とレトロ感のバランス◎)、DI CLASSE(ムードある間接照明)
失敗しないためのコツ
・トーンを揃えて“雑多”に見せない(くすみ系や彩度低めの色でまとめる)
・家具の「脚の太さ」「高さ」はなるべく揃えて、空間に落ち着きを
・収納や飾り棚は“見せる”か“隠す”かを決めて使い分ける
・光を絞ったり、間接照明で影をつくると雰囲気が出やすい
ヴィンテージミックスは、“自分の世界観”をじっくり育てる楽しさがあるスタイル。
トレンドに左右されないものを、少しずつ集めていく──そんな時間も、きっと暮らしの一部になります。

──今回は、ヴィンテージミックススタイルをご紹介しました。いかがでしたか?
家具の経年変化を味わったり、アンティークの小物に癒されたり。
“完璧じゃないこと”すら魅力に変えるこのスタイルは、忙しない日常に、ほんの少しのゆとりと遊び心を与えてくれます。
次回は、どこか懐かしくて、どこか新しい「ミッドセンチュリースタイル」をご紹介します。
丸みを帯びたフォルムやポップな色使い、アイコニックな家具たち──
“好き”を詰め込んだ空間づくりのヒントを、丁寧にお届けします。
どうぞお楽しみに。
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