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固定金利と変動金利どっちがお得?

昔からよく固定金利と変動金利はどっちがお得なのかという質問をいただいていましたが、この答えは、借入金利金利上昇時期によって答えが異なります。

例として、各銀行で実際に設定されていたある月の金利は 変動金利0.310% 10年固定金0.756% 35年全期間固定金利0.995% となっていました。こちらの金利を基に実際に計算してみると利息差は以下の通りになります。

 

借入額4000万円、35年返済、元利均等払い、ボーナス払いなしとした場合の各金利の利息は以下の通りです。(将来的な金利の変動がないとした場合)

変動金利   0.310% 利息総額約221万円

10年固定金利0.756% 利息総額約553万円

全期間固定金利0.995% 利息総額約738万円

 

 

変動金利と、10年固定金利の利息は約332万円差となり、全期間固定金利との差はなんと約562万円となります。

変動金利は、固定金利と異なり半年ごとに金利が変動するリスクがありますが、実際に変動金利がいくら上昇したら固定金利より高くなるかは、単純計算で借入から8年以内に変動金利が1%以上となった場合10年固定金利よりも高くなります。

全期間固定金利と比較すると5年以内に変動金利が1.2%以上となった場合、全期間固定金利よりも変動金利の方が高くなります。その他10年後に変動金利が3%以上となった場合や、15年後に変動金利が4%以上となった場合も逆転します。

 

余談ですが、仮に将来変動金利が大幅な上昇をすると考えた場合、10年固定金利も同様に大幅に金利が上昇している可能性が高いため10年後の更新時には当初10年よりも金利は高くなります。そうすると10年後にその時の変動金利と10年固定金利を比較しなければどちらが本当に安いか分かりません。そのため将来的な金利の上昇を心配するのであれば、全期間固定金利を選択しなければ確実なリスク回避はできないと言えます。

 

結論、もし近い将来で大幅な金利の上昇が起った場合は全期間固定金利が一番お得になる可能性が高いですが、それほどの金利の上昇は起こらなければ変動金利が一番お得です。

どちらを選択するかご自身で判断するのであれば、いつ、どんな理由で金利が変動するのかを理解して選択することと、単に漠然としたリスクの話をするのではなく具体的な数字に落とし込んで検討することが重要になりますが、金利変動の根拠とどちらがお得になるか分岐点の算出はとても複雑なため、できれば信頼できるプロに相談することをお勧めします。

 

ちなみに1996年以降に変動金利で借入した方が、2023年4月現在一番お得になっています。

 

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